寒川町 双体道祖神

寒川町には56体の道祖神があります(*1)。
内24体(43%)が双体道祖神です。
寒川町の道祖神の割合

その中から、特徴的な2体をご紹介します。

寒川町最古の双体道祖神

神奈川県で最古の道祖神は寛文9年(1669)8月に造立された秦野市戸川原の双体道祖神(市重要文化財) [→秦野市ホームページ] だそうです。この像は県内のみならず、日本国内でも最古ではないかと思われます。(注)
寒川町田端西町の双体道祖神は、そこまで古くありませんが、それでも享保2年(1717)(*2)と十分古い部類に入る像です。
寒川町 田端西町 双体道祖神 享保2年(1717)
注: 長野県上伊那郡辰野町沢底に、日本最古といわれている双体道祖神があります。永正2年(1505)と彫られていますが、もう少し後に作られたもので、日本最古の双体道祖神は神奈川にあるという説があります。[→Skima信州ホームページ]

一対型双体道祖神

通常、双体道祖神は一つの石に男女2体の姿が陽刻されています。しかし、寒川町一之宮八幡大神の道祖神{天保12年(1841)正月造立}は、別々の石に掘られた一対の道祖神で、他に例を見ないめずらしい像です。
寒川町 一之宮八幡大神 双体道祖神 天保12年(1841)正月

[出典]
*1: 寒川町教育委員会 昭和60.3.31「寒川町文化財報告書 第1集 さむかわの道祖神・庚申塔」
*2: 寒川町 1992年「寒川町史 11:別編 美術工芸」